LOHAS

フェイスマスクは、コミュニケーションツール。

2018.01.30

突然ですが質問です。

みなさんは自宅でフェイスマスクをするとき、一人ですか?それとも二人以上ですか?

ちなみに私は一人です。

と、私のフェイスマスク事情など誰にも興味はないと思うのですが、今日はその「一人以上で行うフェイスマスク」のお話をしたいと思います。

 

ある日クリニックでの何気ない会話から、40代くらいの女性の患者様がふとおっしゃいました。

「フェイスマスクって楽しいですよね!」

 

・・・フェイスマスクが楽しい。

一体どういう意味なのでしょうか。

私がフェイスマスクを手に取る日、それは案に乾燥しているとか、くすんでいるとか、お化粧のノリが悪くなって来たからとか。だからそれを改善するために、お肌の上に乗せる、というのがセオリーです。

それにしても、一人でパックをする姿って、想像するといささかシュールな場面ですよね。

基本的には、誰もが無表情で行っているのでしょう。もちろん一人で笑っているよりは、断然よいとも思いますが・・・。

 

一瞬そんなどうでも良いことが頭によぎりながら、私は先ほどの患者様のお話の続きに耳を傾けました。

「夜、リビングでフェイスマスクをつけようとしていたら、中学生の娘がやって来て、私も一緒にしたいと言い出したんです。だから二人で、真っ黒なフェイスパックをつけてテレビを見ていたら、そこにやって来た主人が私たちの顔を見て可笑しそうに笑うんですよ。だからこの間は、娘が主人にもフェイスマスクをつけてあげたんです。案外主人が一番気に入っていたみたいです。」

 

なるほどそういうことか・・。

想像するだけでもう、楽しい情景が伝わってくるではないですか。

真っ黒なパックを顔に貼り付けたまま、テレビを見て笑う母娘。ご主人にはその二人の仲睦まじい姿が、愛おしく映ったことでしょう。そしてその後、親子三人で真っ黒フェイス。

ご主人はなにもきっと、美白や保湿がしたかったわけではなかったと思いますが、けれどそれは間違いなく、優しく暖かい時間だったに違いありません。

 

それからほどなくして、私が実家に里帰りをしたお話ですが、ある日私は御年70歳になる父親に差し向かい、おもむろにフェイスマスクを貼り付けました。

「むむっ。なにごと。」

父の謎の反応はさておき、それを横で見ていた母が、大きな声で笑い始めました。

強面の顔面に私が貼り付けたのは、真っ黒マスクのディープブラック。いつかのご家族と同じチョイスです。

「ねぇお父さん、このマスク、竹炭成分が入ってるんだよ。」

「そうか、なんだかよくわからないが、若返りそうだな。すごいやつなんだろうな。」

いつのまにか父は、ピタピタとパックを貼り付ける私に、顔ごと身を預けています。

私は思いました。

父にとっては、これがなんだかよくわからなくていいのです。

初めての経験に、目をまん丸にして無邪気に興味を示す父。そしてその横で、少女のようにケラケラと笑う母。

そうか、フェイスパックは楽しいのです。

そして、素敵なコミュニケーションツールでもあるのです。

笑って日常を過ごすことは、美しくあるための何よりもの近道だと私は思います。

あの40代の女性や母の笑顔が教えてくれました。

“笑顔に勝る美容液無し。”とは、言い過ぎではないでしょう。

 

ふと気がつくと、父が母に、慣れない手つきでフェイスマスクをつけてあげていました。

母は、机の上に並ぶパックたちの成分表を全て見て「私は分厚いリッチターンっていうやつがいいの!」と、オネダリしたようです。

「二人でなにやってんのよ。」

呟いて、何故か瞳がうるうるしました。

 

きっと明日からの私、「フェイスパックは、保湿・美白にとても良いのです。」そんないつも通りの説明に新しい一言と笑顔を添えるでしょう。

「これね、楽しいパックなんですよ。」

 

あの時の患者様、そして両親様、どうかこれからもそうやって、いつまでもフェイスパックで笑いあえる、愛のあるご夫婦で居てくださいませ。

WRITER

叶 望実

7年間のヘアメイク経験ののち、 現在は美容クリニックのカウンセラーとして10数年勤務。

これまで約3万人以上の女性のお肌と向き合ってきており、『絶対に切らない美容』というコンセプトを胸に、ドクター達と共に『効果のあるアンチエイジング治療』 を追求。

ヘアメイクから転身したきっかけは、自身の肌荒れと同じ時期に、担当した美人女優さんのお肌がボロボロに荒れ、回復まで関わる日々の中で『隠す美容から治す美容』に興味を持つ。

美しいメイクは、きめ細かい素肌があってこそ。

自身のケアは『効果の高いものをシンプルに取り入れる』を基本としている。

おすすめ記事

新着記事